我が子へ

我が子が、佐野高校に無事受かった!
試験が終わり、帰ってきた我が子健太の表情は、かなり硬かった。

何故なら、「出来なかった・・・」と、
こいつの出来ないは、かなり悪いので覚悟を決めなければならなかった。
落ちたら、爺さんの所へ行って私立高校の費用をお願いに行く事を。

当日朝、
私は古い人間でして、昔の県立高校の発表は朝6時と決まっていたのだ。
勿論私は朝6時に佐野高校へ行った。一睡も出来ずに・・・
が、今は10時が発表の時間らしい。
家に帰れど眠れる筈もなく、我が子の合格と不合格とを交互に想像しながらあっという間に時間が過ぎて行った。

10時に、子供よりも早く佐高へ着き、
「確か、・・・107番、あってくれよ~、間違いでもいいから有ってくれ~」
っと祈りにも近い心境で掲示板へ。
あったんですよ!107番が。
でもまだ信じられず、校門を出、まだ来ぬ我が子を待ちわび、
「お~い健太~、何番だっけ~?!」
と交差点の向こう側の彼へ大声で聞いた。
「107番だよ。」自信無げに小声で呟いている、その声をかき消すかのように
「あったぞ~~~~~!!!」
「嘘だったら、親でも殴るから~」
「マジだよマジ~~~!!」
周りの目を気にする事なく、私の声は大きかった。

私は、も~涙が止まらなくて止まらなくて、でも子供には見せまいと!でも、その涙は止めど無く溢れ出てくる。精一杯隠したつもりだが、彼は分かっていたと思う。

私は、急ぎ家に帰り母親と音け様に報告。
そして、思いっきり泣いた。なんの恥ずかしさも無く思いっきり泣けた。
人として生まれて来て、これ程嬉しかったことは無かった。

子供が、中一の秋に離婚し、その後は何だかんだ言っても私一人で育てて来た事になるし、健太は佐野中学受験を失敗している過去があるから尚更なのだ。
健太は、何かにつけ私に見られるのを嫌がり気にしていた。部活の試合も、運動会も見に来て欲しくないと。それは、私に見られる事で彼自身が委縮しちゃうからなんだ。

でもこれで、やっと彼も私と肩を並べられたと言う事だ。親として本当に嬉しい!
そして、親として肩の荷が一つ降ろせたと思う。
もう、自由に好きな事をするがいい♪

最後に私は、我が子の前でも嬉しさの余り泣いてしまったのだ。
「今度はパパの番だよ!」
そんな私は、今度市議選にチャレンジする。
                                                                                                         2013.3.10.

0 件のコメント:

コメントを投稿